「武器国際取引に関する規則」

(ITAR=International Traffic in Arms Regulations)とは?

 

International Traffic in Arms Regulations (ITAR)=「武器国際取引に関する規則」は、United States Munitions List (USML)=「合衆国武器リスト」[1]に列記された国防関連の物品及び役務の輸出と輸入を規制する合衆国連邦政府の規則である。当該規則は、Arms Export Control Act (AECA)=「武器輸出管理法」の規定の実施細目を規定するものであり、Code of Federal Regulations (CFR)=「連邦規則集」のTitle 22 (Foreign Relations), Chapter I (Department of State), Subchapter Mに規定されている。国務省は、ITARを有権解釈し且つ執行する。その目標は、合衆国の国家安全保障を防衛し、ひいては、合衆国の外交政策目標を推進することである[2]

 

実際上では、ITAR規則は、防衛及び軍事関連の技術に関する情報と物品(「合衆国武器リスト」(USML)に列挙された品目)は、国務省の承認を取得しない限り、若しくは特別適用除外とされない限り、合衆国人によってのみ共用できるものである旨を指定している[3]。合衆国人(組織体を含む)は、もし当該承認を取得することなく、若しくは当該適用除外とされないで、外国人(非合衆国人)に対してITARで保護された防衛品目、防衛役務又は防衛技術資料へのアクセスを提供した場合は、重い罰金を科される場合がある[4]

 

ITAR規制される防衛品目、防衛役務及び防衛技術(「合衆国武器リスト品目」(USML items)と総称される)は、時々変更される。1996年〜1997年ころまでは、ITARは、国家暗号法を「武器」と指定しその合衆国外輸出を禁止していた[5]。もうひとつの変更は、1996Intelsat 708衛星の打上失敗の後、Space Systems/Loralの行為の結果として行われた。国務省は、「武器輸出管理法」及びITARの違反を理由に、Space Systems/Loralを告発した[6][7]。その結果、衛星及び打上機に関する技術は、従前より慎重に保護される結果となった。

 

ITARは、学校及び大学で通常教えられる一般的な科学的、数学的又は技術的な原理に関する情報、又は、(法的意味において)「公知」となっている情報には適用されない[8][9]。(注:ITAR§120.10(5);ITAR§120.11参照)。更にまた、ITARは、一般的販促情報又は基礎的システム記述にも適用されない[10]。(注:ITAR§120.10(5)参照)。但し、当該適用除外は、極めて慎重に運用されなければならない。大学教授達が、外国人大学生に「合衆国武器リスト品目」へのアクセスを提供した結果として「武器輸出管理法」(AECA)違反を理由に刑事訴追されたり[11]、また会社が、防衛品目を販促するに当たって使用した資料から、「合衆国武器リスト品目」を適切に削除することを怠ったとして、「武器輸出管理法」(AECA)違反の廉で罰金を科されたりした[12]場合がある。更にまた、合衆国政府は、(被告側主張によれば)既にインターネット上で公知となった技術資料の輸出を理由とした訴えを提起したこともあるが、それは政府側の敗訴となった[13][14]

 

 

目 次

 

■ 1 沿 革

■ 2 施 行

■ 3 再移転の規制

■ 4 二重国籍者及び第三国国籍者に対する再移転の規制

■ 5 執 行

■ 6 コンプライアンス

■ 7 論 争

    ■ 7.1 合衆国通商取引に与える被害

    ■ 7.2 登録料

    ■ 7.3 外国製品についての規制

    ■ 7.4 二重国籍者及び第三国国籍者についての規制

    ■ 7.5 ITARと情報技術(IT

    ■ 7.6 適用除外と条約

8 関連事項

9 参 考

 

 

 

1 沿 革

  「武器輸出管理法」(AECA)と「武器国際取引に関する規則」(ITAR)は、冷戦時代の1976年に制定されたものであり、「多国間輸出管理に関する協議委員会」(Coordinating Committee for Multilateral Export Controls)という多国間委員会により、東部連盟(Eastern Bloc)加入諸国に課された武器輸出管理を踏まえた単一国による武器輸出管理を施行することを目的としていた[15]

 

合衆国政府による当該輸出管理の執行件数は、1999年以来劇的に増加した[16]。合衆国国務省は、1999年以降の「同意契約」(Consent Agreements)(即ち、ITAR違反で告発された当事者により調印された合意)の実例29件を公表した[17]。この件数は、それ以前の22年間における12件の「同意契約」(Consent Agreements)に相当するものである[18]。「合衆国武器リスト品目」を扱う外国当事者についてのITARの類推適用が、より明白に理解されるようになったために、ITARの著名度もまた高揚した。

 

2 施 行

「合衆国武器リスト」(USML)上で定義されている防衛品目、防衛役務又は関連技術資料の合衆国の全ての製造者、輸出者、及びブローカーは、合衆国国務省に自らを事前登録することが要求されている。当該登録は、主に、一定の製造及び輸出活動に関与する者に関する必要な情報を合衆国政府に提供する手段である。登録を済ませてもそのことにより、何らかの輸出権限又は特権が与えられたことになるものではなく、それは単に、何れかの輸出ライセンス又はその他の輸出承認が発行される前提要件であるに過ぎない[19]。初年度の登録料は、年間合衆国ドル$2,250.-である[20]

 

ITARによれば、「合衆国武器リスト品目」を「外国人」に対して輸出することを欲する「合衆国人」は、当該輸出が行われる前に、合衆国国務省から承認を取得しなければならない[3]

 

「合衆国人」とは、下記の何れかの者である:

 

 ■ 合衆国市民;

 ■ 外国会社、外国政府、又は外国政府の機関/組織体のために働いていない永久居住  

   者;

 ■ 政治的亡命者;

 ■ 合衆国政府の一部門;又は

 ■ 合衆国法に基づいて設立された会社、事業体、組織体又はグループ[21]

 

「外国人」とは、如何なる者であれ法律上合衆国の永久居住者ではない者であって、それには外国の政府及び組織体が含まれる[22]。このことは、例えば合衆国を訪問している外国人は、ITARの目的のためには外国人であり、従って、彼らに対して合衆国において「合衆国武器リスト品目」を輸出するには、輸出承認に従わなければならないことを意味する。(そのことは、国務省は「看做し輸出」という用語を使用してはいないが、商務省が「輸出管理規則」の管理において使用している「看做し輸出」という概念に類似している[23](下記の「二重国籍者及び第三国国籍者についての規制」も併せて参照のこと))。   

 

輸出承認の態様は、下記のうちの何れかである:

 ■ 合衆国政府が「合衆国武器リスト品目」を直接外国政府に販売する有償対外軍事援助(FMS)の場合;[24]

 ■ (技術援助又は防衛役務ではなく)防衛品目及び/又は技術資料を外国人に対して一時的に若しくは永久的に輸出することを承認する、DSP-5Department of State Publication No. 5)の如き輸出ライセンス;[25]

■ 防衛品目が、承認された販売地域の法的主体に対して爾後さらに流通されるために、合衆国から輸出される防衛品目の海外における倉庫又は流通拠点を定める契約である「倉庫及び販売代理店契約」(WDA);[26]

 ■ 合衆国の製造者/役務提供者が外国人に対して(合衆国技術に関する訓練又は技術

討議を包含できる)防衛役務を提供することを許諾する「技術援助契約」(TAA;[27]又は

     合衆国の製造者が外国人に対して防衛品目に関する製造ノウハウを提供することを許諾する「製造実施権契約」(MLA[27]

 

  輸出承認が、「合衆国武器リスト」上で、「防秘情報」であるとされ、若しくは「重要な軍用装備品」として識別されている[28]「合衆国武器リスト品目」に関するものである場合は、様式DSP-83「移転禁止及び使用確認書」も併せて要求される。[29]

 

(「武器協力プロジェクト」(Armaments Cooperative Projects)としても知られている)合衆国政府と外国政府間の共働プログラム(例えばJoint Strike Fighter)もまた、(厳格な管理に従うことを条件として)「合衆国武器リスト品目」の輸出を承認することがある。[30]

  

 

 

3 再移転の規制

ITARは更に、「再移転」が関係する輸出承認規定に基づき特に承認されない限り、「合衆国武器リスト品目」の外国人による「再移転」(「再輸出」とも呼ばれる)を禁止する効力も有する。

 

「再移転」に関する当該禁止規定は、全ての輸出承認には「本契約の履行行為の一環として合衆国から輸出される技術資料又は防衛役務並びに当該技術資料又は防衛役務から製作され又は製造される全ての防衛品目は、本契約上特段に承認されている場合を除いて、国務省の書面による事前の承認が取得されない限り、第三国に居住する者若しくは第三国の国民に対して、これを移転することは許されていない[32]」という文言が含まれていなければならないという要求にその根拠を有する。

 

このことは、例えばもし、外国人が「合衆国武器リスト品目」を他の外国人(下請人など)に対して「再移転」することを欲する場合は、それら両方の外国人が、関係する輸出承認規定に基づき承認されていなければならない、ことを意味する:

 

  ■ 輸出承認がFMSである場合は、当該外国政府は、合衆国政府から、「対第三当事者移転の承認」(Third Party Transfer Approval)を取得しなければならない;[33]

  ■ 輸出承認がDSP-5のような輸出ライセンスである場合は、外国側の全ての当事者(例えばその内若干の者が「中間荷受人」(intermediate consignees)である場合があろう)の名前が、当該ライセンス上に記載されていなければならない;[34]また

  ■ 輸出承認が「技術援助契約」(TAA)又は「製造実施権契約」(MLA)である場合は、外国側の全ての受領者の名前が、当該契約の当事者、(若しくは当該契約上「承認されたサブライセンシー(再実施権者)」) として記載されていなければならない。

 

特定の外国人が、一定の輸出承認に基づき輸出された「合衆国武器リスト品目」へのアクセスを必要とする場合であって、当該外国人が当該輸出承認上で承認されていない場合は、当該輸出承認は、修正され且つ合衆国国務省により再承認されなければならない[36]。このことは、時として、長時間を要するプロセスである場合がある。[37]

 

4 二重国籍者及び第三国国籍者に対する再移転の規制

ITARは、外国の組織体が、「二重国籍者」や「第三国国籍者」である自己の従業員に対して「合衆国武器リスト品目」にアクセスさせることを、当該従業員の国籍所属国である第三国への「再移転」と、看做している[38]。 その結果、(ライセンシー等外国組織体が)そのような自社従業員に対して「合衆国武器リスト品目」に対するアクセスを許す場合は、(ライセンシー等当該組織体は)、それぞれ関連の輸出承認規定に基づき、(国務省による)特段の事前承認を取得しなければならない[39] (ライセンシー等外国組織体が)、「二重国籍者」や「第三国国籍者」である自社の特定の従業員に「合衆国武器リスト品目」へのアクセスをさせることが、(国務省により)承認された場合であっても、そのことは、当該「特定の従業員」に対する移転が承認されただけであり、「合衆国武器リスト品目」を当該従業員の国籍所属国である第三国へ輸出することも含めて承認されたことにはならない[38] 合衆国政府から与えられた特定の輸出承認が、(ライセンシー等の)外国側当事者の「二重国籍者」や「第三国国籍者」である従業員による(「合衆国武器リスト品目」への)アクセスについて、何ら記載していない場合は、当該輸出承認は、(それら「二重国籍者」や「第三国国籍者」以外の)、使用者(会社)の所属国の国籍保有者である従業員に対してのみ(「合衆国武器リスト品目」への)アクセスを限定する趣旨である[40] このことは、例えば、英国会社を外国側当事者とする特定の「技術援助契約」が、「二重国籍者」や「第三国国籍者」によるアクセスを認める規定を包含していない場合は、当該「技術援助契約」は、当該「技術援助契約」に基づいて提供される「合衆国武器リスト品目」に対するアクセスを、英国市民である当該英国会社の従業員のみに限定していることを意味する。

 

このことは、第一世代移民者人口が多い諸国の政府及び組織体にとって、重大な問題を惹起する結果となる(が、そのことは後記「論争」の項で詳記する)[41]。その結果、合衆国政府とオーストラリア政府は、特定の輸出許可申請が合衆国国務省に提示される前に、合衆国側会社が、合衆国の輸出規制に服する外国人と、事前に緊密に協議することが重要である旨、注意喚起した[42]

 

輸出承認される外国側当事者の「二重国籍者」や「第三国国籍者」である従業員による「合衆国武器リスト品目」へのアクセスにつき承認を取得するためには、合衆国国務省により承認された条項文言が、「技術援助契約」(TAA)及び「製造実施権契約」(MLA)に(逐語的に)含まれていなければならない[43] それらの規定は通常、(一定の条件を充足すれば)NATO諸国、EU諸国、日本、スイス、ニュージーランド及びオーストラリアの国籍保有者である「二重国籍者」及び「第三国国籍者」によるアクセスを許している[44] ベトナム、中国(PRC)、北朝鮮、シリア、及びイラン等、外国会社の従業員であってITAR§126.1項により禁止された諸国の国籍保有者である「二重国籍者」又は「第三国国籍者」は通常、「合衆国武器リスト品目」へのアクセスをすることは承認されない[45] 有償対外軍事援助(FMS)の場合及びDSP-5等による輸出ライセンスの場合において、「二重国籍者」や「第三国国籍者」がどのように制限されるかは、やや不明瞭である。

 

5 執 行

ITAR違反に関して、合衆国政府が、責任を有する組織体及び個人に対し、訴追する件数は1999年以来、大幅に増加している。執行された最も顕著な訴追事例は、ITT社が事前承認を得ないで2007年にNight Vision Technologyを中国に「再移転」した結果ITT社に制裁金1億ドル($100M)が科された事例である[46] (とりわけ)、ITAR違反を理由に近年訴追され制裁金を科されたその他の合衆国国防事業契約者[47]には、Lockheed Martin[48]Motorola[49]Boeing[50]L-3 Communications[51]、及びNorthrop Grumman[52]が含まれている。

 

それら殆ど全ての事例において、企業に対する制裁には、「コンプライアンス担当の社内特別役員」(Internal Special Compliance Officers)を任命することを含めて、当該企業がコンプライアンス対策のために資金を投入することを要求する、必達の要求が付加される[53] また、制裁は時として、当該(違反)当事者が外部の監査を受診すべきことを要求する。重大事案においては、当該(違反)当事者が、一定期間輸出を禁止されることがある[54]

 

また、合衆国政府は、その政策として、合衆国側会社に対して、如何なるITAR違反もこれを合衆国政府に対して全面的に積極的に開示すべき義務を課している[55] (会社側が)当該義務の履行を怠った場合には、合衆国政府は、(当該会社に対する)制裁金を大幅に加重することがある[56]

 

合衆国政府は:

 

 ■ 更に、合衆国の会社の海外の子会社によって犯されたITAR違反についても、当該合衆国の会社を制裁し[57]

 ■ 輸出に関する現行のコンプライアンス・プログラムを実施しなかった会社を制裁し[58];また、

 ■ ITAR違反を「厳格責任(無過失責任)」の一種として取扱い、ITARに違反した会社を承継又は買収した会社を、あたかも当該会社自らが当該違反につき直接有責であったかの如く、制裁する[59]

 

  更に合衆国政府は、ITAR違反につき有責の個人もまたこれを訴追し、当該訴追には、刑事罰が含まれる。

時折訴追は、「合衆国出入国管理及び通関執行局」(US Immigrations and Customs Enforcement)により提起され、それには下記事例が含まれる:

 

■ 「合衆国武器リスト品目」へのアクセスを中国の大学生に与えた結果としてITAR違反を問われたテネシー州立大学のJ Reece Roth博士に対する2008年の訴追[60]

 ■ 相当な輸出承認を得ないでNight Vision Technology及びLaser Sightsを輸出しようとした企図の結果としてITAR違反を問われた合衆国在住の台湾国籍者Yen Ching Pengに対する2008年の訴追[61]

 ■ ベトナムへNight Vision Technologyを違法に輸出した罪につき、合衆国人2名及びベトナム国民1名の合計3名に対する2008年の起訴[62];及び

 ■ 「合衆国武器リスト品目」を中国へ輸出しようと企図した結果として行われたChi Makに対する2007年の訴追(Chi Makは、その後連邦刑務所における246ヶ月の禁固刑が宣告された)[63]など;

 

1990年以来、合衆国政府はまた、最終使用の監視プログラム“Blue Lantern”を運用している[64] Blue Lanternプログラムは、「「武器輸出管理法」(AECA)の第38条に基づくライセンス又はその他承認の取得要求に基づいて商業的に輸出される防衛品目、防衛役務、及び関連技術資料の最終使用を監視する」ものである[65]。 Blue Lanternチェックは、慎重な選定プロセスを経た後、(軍事用途に)転用又は誤用されるリスクが高いと看做される取引を識別するために実施される[66] 相当ではないBlue Lanternsは、「防衛取引管理局」(DDTC)の執行部によるレビューを受けることになる。場合によっては、相当ではないBlue Lantern事案に関与した当事者は、民事強制執行訴訟を提起され、若しくは刑事捜査のために法的強制執行の対象とされる[67]

 

6 コンプライアンス

ITAR違反があった場合、有効な輸出コンプライアンス・プログラムを実施することを怠れば、事態を悪化させる要因になりかねないので[68]、合衆国政府は、合衆国の輸出者に対して、輸出関連コンプライアンスに関する社内プログラムを実施することを奨励している[69]。合衆国政府は更に、輸出承認書上の当事者である合衆国輸出者が、当該輸出承認に特定の「技術移転管理計画」(TTCP=Technology Transfer Control Plan)を策定することを要求することができる[70]

 

他の諸外国もまた、「合衆国武器リスト品目」を使用している自国民に対して、ITARの要求を充足するために、輸出コンプライアンスに関する社内プログラムを実施するよう奨励している[71] 外国会社がITARコンプライアンス・プログラムを実施することを怠ると、そのことが、合衆国国務省により非難されてきた事実は、特注すべきことである[72]

 

7 論 争

7.1 合衆国通商取引に与える被害

法制度による規制が、合衆国の産業界及び高等教育界にとって如何に有害なことであるか、については、国務省と、ITARの規制を受ける産業界並びに教育機関との間で、未解決の論争がある。国務省は、ITARはその効力の及ぶ範囲を限定し、且つそれら産業界及び高等教育界が甘受すべき如何なる影響にも優る国家安全保障の利益を提供するものである、と主張している。国務省は、「合衆国出入国管理及び通関執行局」(US Immigrations and Customs Enforcement)の役人及びFBI捜査官による複数件のITAR違反者逮捕を公表している[73] 然し、影響を受ける分野の多くの会社並びに教育機関は、ITARは合衆国の産業と科学を抑圧し、且つITAR規制は(オーストラリアや英国等)合衆国の同盟国が合衆国の装備品と互換性のない防衛装備品を調達することを助長する、と主張している[74] 会社側は、ITARは合衆国産業界の競争力を弱め、重大な「負の助成」として作用する顕著な取引障害であると主張している[75] 合衆国の会社は、欧州においてTAS社(Thales Alenia Space社)が、「ITARが適用されないTelecommunication 衛星を開発するという発表につき注意喚起している[76]。高等教育機関は、ITARは国際的に最良の学生が合衆国において教育を受け貢献することを阻害し、且つ国際的に特殊な科学プロジェクトで協力することを阻害していると、主張している[77]

 

現時点では、国務省の役人は、産業界及び教育界側が負っている負担は、ITARによって提供される国家安全保障上の貢献に比較すれば、些細なことであるとして無視している。さらに彼らは、前記「ITARが適用されない」物品は、現実性がなく且つ体制的なものではないと、看做している[78]

 

ITAR規制についての懸念が、外国政府が合衆国製製品を避ける決断の要因となり、また合衆国の会社が自己の製品から「合衆国武器リスト品目」を除去する決定の要因となってきたという証拠がある:

 

20064月、オーストラリア政府は、「欧州側提示の入札が、Sikorsky側提示の入札に比べて、重要コンピュータ・ソース・コードへのより充分なアクセスをオーストラリア防衛省(ADF)に提案している」という理由で、合衆国のSikorskyのヘリコプターよりEADS MRH-90部隊リフト・ヘリコプターを選定した、と報道されている[79]

ITAR規制並びにそれとは別の政策に関する懸念が、Joint Strike Fighter (JSF)として知られるF-35 Lightning II(戦闘機)の国際共同開発を阻害した。英国政府及びオーストラリア政府の双方が、当該プロジェクトに(米国側が)更に関与することを当該両国が許諾・保証する前に、合衆国はJSFプロジェクトに必要な技術を全面的に開示する旨保証せよ、と要求した[80][81][82]

民間機Boeing 787B-2 Spiritステレス・爆撃機との間の技術関連性に関する懸念があったため、Boeingは、民間ジェット機から一切の軍事技術を除去するための莫大な措置を実施することになった。当該問題は、Boeingの技術者が、起訴と罰金を恐れたため、当該787型機は、「ITAR適用外」である旨を宣言する書類に署名することを拒否した事実から始まった。結果としてBoeingは、787型機に使用されている技術の根源につき広範な調査研究を実施した。Boeingは、軍用技術の全部を除去し、また同一技術についての民間供給源を発見したり、若しくは当該軍用技術を民間供給源から引出された技術と交換したりした[83]

 

  7.2 登録料

合衆国国務省は、登録すべきであった時点で事前に登録することを怠った製造者に対して、遡及登録料金を賦課する[84] 登録すべき要求を知っていなかった比較的小規模の製造者は、彼らが最初に登録する時点で、遡及登録料金を賦課されることになろう[85]。遡及登録料金を賦課することは、製造者によっては、登録することを断何させる場合がある、との反論が、合衆国国務省の、Industry Advisory GroupDefense Trade Advisory Groupに寄せられている[86]

 

  7.3 外国製品についての規制

「合衆国武器リスト品目」の「再移転」に関する規制は、当該品目が外国人によって製造された製品の一部として組込まれている場合に、問題が発生する。当該外国人が自己の当該製品を他の外国人に対して「再移転」することを欲する場合は、彼は、当該「再移転」が行われる前に、合衆国政府から承認を取得しなければならない。

 

「合衆国武器リスト品目」を含む外国製品の「再移転」を承認することを拒絶することは、合衆国政府の自由裁量に属する:

 

■ 2006年に、合衆国政府は、当該航空機は合衆国始発の「合衆国武器リスト」で規制されているアビオニクスとエンジン部品を装備しているとの理由で、スペインの航空機製造会社EADS-CASAによって製造された輸送機C-295及び対潜哨戒機の対ベネズエラ販売を承認することを拒絶した。その結果、EADS-CASAは、ベネズエラとの5億ユーロ(500M)の契約の取消を余儀なくされた[87]また

■ 2006年に、ブラジルのEmbraerは、航空機Super Tucanoをベネズエラへ販売することが、合衆国により禁止された[88]

 

これら販売の差止の結果として、ベネズエラはその後、航空機及びその他の軍用ハードウエアを、ロシアとベラリュースから購入した[89]

 

  7.4 二重国籍者及び第三国国籍者についての規制

(ライセンシー等)外国会社の従業員であって、「二重国籍者」や「第三国国籍者」である者が「合衆国武器リスト品目」にアクセスすることについての規制は、「二重国籍者」や「第三国国籍者」についての現在一般に認められた定義が、「合衆国人」の定義を反映していないため、極めて難しい問題を発生させることがある。国務省は、「二重国籍者」及び「第三国国籍者」を下記のごとく定義している:

 

■ 「第三国国籍者」とは:当該契約の外国側署名当事者の所属国以外の国の国籍を有している個人;また

■ 「二重国籍者」とは:外国側署名当事者の所属国の国籍と、併せて一つ以上のその他の外国の国籍を保有する者。

 

ITARでは「国籍」は定義されていないが、合衆国政府は、「二重国籍者」又は「第三国国籍者」を定義するに当たって、出生国[91]及び一国への継続的連結又は忠誠を考慮している[92]

 

このことは、英国で出生した者であっても、合衆国の会社のために合衆国で働いている合衆国の永久居住者である者は、(「合衆国人」の定義に基づき)専ら合衆国人と看做されることを意味する。然し、当該人物が、カナダへ移民しカナダの市民権を取得しカナダの会社との雇用契約を開始した場合は、彼は、彼の使用者(会社)が当事者である輸出承認の目的のためには、カナダ/英国の「二重国籍者」として取扱われる。当該人物がカナダの市民権を取得せずその代わりに、一時的又は永久的カナダ居住者になった場合は、彼は、彼の使用者(会社)が当事者となっている輸出承認の目的のためには、英国の「第三国国籍者」として取り扱われる[93]

 

特定の一国で出生した者が、彼の出生国を必ずしも離れないで、ただ単に外国のパスポートを取得することによって(それにより他の国の「国籍保有者」になれば)、ITARの目的上「二重国籍者」になることはあり得ることである。このことは、当該個人の両親が当該市民権者の子供に市民権を与える国(属人主義の国)で出生した場合は、当該子供がどこで出生したかに関わらず、しばしば起こるケースである。例えば、英国で出生した両親の間にカナダで出生した子供は、英国のパスポートを取得することができる(英国の国籍法を参照のこと)。彼がそれを選択した場合は、彼は、ITARの目的のためには、カナダ/英国の「二重国籍者」となる。

 

外国人(外国会社)の従業員であって「二重国籍者」や「第三国国籍者」である者による「合衆国武器リスト品目」へのアクセスについての規制は、基本的には、当該外国人(外国会社)に対して、当該外国人(外国会社)が輸出承認に基づく国籍の要件を充足しない従業員を差別することを強いるものである。当該差別は、特定の国(例えば、カナダ[94]やオーストラリア[41])においては、差別禁止法に基づき違法とされることがある。

 

更に、ITAR§126.1に基づき禁止された国の国籍を有する「二重国籍者」や「第三国国籍者」によるアクセスの禁止は、(中国人海外移民者やベトナム人海外移民者の人口が多いカナダやオーストラリア―カナダ移民法及びオーストラリア移民法を参照―などの)それら諸国からの移民者人口が多い国については、問題を発生させることがある[41]

 

合衆国政府は、「二重国籍者」や「第三国国籍者」による「合衆国武器リスト品目」へのアクセスについては、目下規制を強化している:

 

■ General Dynamics Land Systems社は、承認されていない「二重国籍者」に対して「合衆国武器リスト品目」へのアクセスを与えた被承継会社GM Defense社が犯した「武器輸出管理法」(AECA)違反を理由として、2004年に合衆国ドル2000万ドル(USD $20M)の罰金を科された。承認されていない当該アクセスには、「合衆国武器リスト品目」への直接的なアクセスと、シリア及び中国を含む国の複数の「二重国籍者」によって「合衆国武器リスト品目」が保存された国際コンピュータ・システムへのアクセスが含まれていた[95]

 

  7.5 ITARと情報技術(IT

コンピュータ・ネットワークと取外して持運べる記憶媒体を使用すれば「合衆国武器リスト品目」が容易に輸出され「再移転」できることになった現状は、「合衆国武器リスト品目」の承認されていない「再移転」のリスクを顕著に増大させた。上述のとおり、「合衆国武器リスト品目」が保存されているラップトップ・コンピュータの海外への持出しは、当該「合衆国武器リスト品目」の「再移転」と看做される。同様に、外国人が、イントラネット等会社のシステム上で、外国又は合衆国において「合衆国武器リスト品目」にアクセスすることは、当該品目の「再移転」と看做される[96]

 

上記何れの場合においても、「合衆国武器リスト品目」へのアクセスが、海外において、若しくは外国人によって、論理的に可能であるだけで、ITAR違反を構成するために充分である、という点に留意することが肝要である[97] 海外に持出されたラップトップに保存されたファイルは、海外で現実に開かれることはITAR違反の構成要件ではなく、また、ITAR違反が発生するためには、外国人が、当該コンピュータ・ネットワーク上の「合衆国武器リスト品目」へ実際にアクセスしたことは、違反行為の構成要件ではない[98]

 

論理的に観て、外国人(「二重国籍者」及び「第三国国籍者」を含む)が「合衆国武器リスト品目」へアクセスすることが可能であれば違反構成要件として充分である、ということは、ITの専門家がネットワーク管理者として作業に従事すること、若しくは、ITシステムを支援するために海外の会社を使用すること、において困難を発生させることになる[99]

 

7.6    適用除外と条約

今日まで数ヶ国(の政府)が、ITARの影響を最小化しようとして、合衆国政府に対してITARの適用除外若しくは条約締結を求めたが、その成功度合は、まちまちで異なっている。「合衆国武器リスト品目」の承認されていないリリースが、合衆国の国家安全保障に与える悪影響に関し、合衆国政府が依然として懸念しているが故に、合衆国政府は、広範囲の適用除外を認めることには、引続き消極的である[100]

 

カナダは、1963年の合衆国政府と締結した「防衛開発相互協定」(Defense Development Sharing Arrangement)に関してITAR適用除外を受けた国家である[101] この適用除外は、合衆国政府が、カナダにおける「二重国籍者」や「第三国国籍者」の雇用実態や、(なかんずく)合衆国により禁止された諸国への防衛輸出の禁止にカナダが反対した事実、に関する過度の懸念を抱いて、1999年に合衆国政府により、有効に停止された[102] 当該適用除外は、カナダ政府による相当な努力の結果、2001年になって始めて再開された。

 

同様の適用除外を得ようとした英国政府の試みもまた、妨害された。英国政府は、JSF (Joint Strike Fighter)プロジェクトとの関連で、ITAR適用除外を求めた。クリントン政権は、英国の国防大臣に対して、ITAR規制は放棄し、当該プロジェクトに関連する広範囲に亘る技術移転を与える旨を約束した[104] 然し、ブッシュ政権の後押しにも関わらず、当該放棄は、合衆国下院議員であった故Henry Hydeが第三国へ技術が移転される危険性があるという彼の安全保障上の懸念を理由として、彼によって繰り返し拒否された[105] 下院議員Hydeは、20071月に、下院議員を辞し、その後彼は200711月に心臓切開手術の後の合併症で死亡した[106] 彼が下院議員を去った後、F-35/ JSFプログラムについてのITARによる影響は、流動的となっている。これら難題があって、英国側が、英国はJSFプロジェクトを断念し、その代替機を検討するという脅しを言い始めた[107]

 

合衆国政府は、英国政府及びオーストラリア政府と、それぞれ20076月と  20079月に、相互的な「防衛取引協力条約」(Defense Trade Cooperation Treaties)を調印した[108] 当該条約は、「技術援助契約」(TAA)や「製造実施権契約」(MLA)の如き輸出承認の取得を要することなく、技術資料、防衛品目、及び防衛役務の交換が許されるように手配しているが、但し、各懸案技術の種類及び分類並びにその意図された最終使用については、規制に従うことを条件としている[110] その引換えに、英国政府及びオーストラリア政府は、それぞれ自国の輸出管理法(例えば、オーストラリアの関税法)を改善する措置を講じることが要求される[111] 20089月時点では、合衆国の上院外交委員会は、当該条約を施行するために必要となるITARの修正提案を適切に評価する充分な時間がなかったことを理由に、当該「条約」の検討を遅らせた[112]

 

8 関連事項

■ Arms Export Control Act

■ CoCom

■ Defense Security Cooperation Agency

■ Under Secretary for Arms Control and International Security

■ Export Control Classification Number

 

9 参 考

  1.  1999 CFR Title 26, Volume 11
  2.  http://pmddtc.state.gov/index.html
  3.  http://pmddtc.state.gov/licensing/index.html
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  6. http://www.pmdtc.org/Consent%20Agreements/2002/Space%20Systems%20Loral/Draft%20Charging%20Letter.pdf
  7. http://www.pmdtc.org/ca_SpaceSystemsLoral.htm
  8. ITAR § 120.10(5); ITAR § 120.11
  9. http://pmddtc.state.gov/regulations_laws/documents/official_itar/ITAR_Part_120.pdf
  10. ITAR § 120.10(5) http://pmddtc.state.gov/regulations_laws/documents/official_itar/ITAR_Part_120.pdf
  11. http://www.usdoj.gov/opa/pr/2008/May/08_nsd_449.html
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  43. http://pmddtc.state.gov/licensing/documents/agreement_guidelines.doc
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  46. http://pmddtc.state.gov/compliance/consent_agreements/ITTcorp.htm
  47. Noting that the Consent Agreements normally specifically exclude an admission of the allegations in the draft Charging Letter issued by the US Department of State: http://pmddtc.state.gov/compliance/consent_agreements/pdf/LockheedMartinCorp_ConsentAgreement_08.pdf
  48. http://pmddtc.state.gov/compliance/consent_agreements/LockheedMartinCorp.htm
  49. http://pmddtc.state.gov/compliance/consent_agreements/MotorolaCorp.htm
  50. http://pmddtc.state.gov/compliance/consent_agreements/BoeingCompany.html
  51. http://pmddtc.state.gov/compliance/consent_agreements/L3communications.html
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  54. http://pmddtc.state.gov/compliance/consent_agreements/ITTcorp.htm
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